横浜自然史博物館@virtual 館長室へようこそ

郷土神奈川の自然を知り、愛し、動く大地と共存する未来をつくるために
「未来(の災害)との闘い」に挑む

 関東大震災など海溝型の地震、安政江戸地震のような東京直下型地震、富士箱根の巨大噴火等が繰り返されることを宿命とした地に私たちは住んでいます。
 しかし、これらを災厄として忌み嫌うのは誤りです。なぜならば、この住みよい南関東の地は、(日本列島全体についても言えることですが)巨大地震を父とし、火山噴火を母として深海から生まれ育ってきた土地なのです。

 郷土の地球科学を学び、「日本列島の鼓動」とも言える数百年単位、数千年単位で繰り返される地震や火山活動と郷土との関係を知り、長期的な視野をもった防災対策を個々人が、様々な組織が実行していくこと。これこそが成熟した防災社会日本の実現につながると思います。

 日本の地学教育の現状を改善し、地震や火山噴火も含めて郷土の自然を知り、愛し、共存していく自然観を多くの皆さんに提案することを私の使命と自覚しております。

 現在は小学校校長を務め、災害に対しては子どもたちの命を直接預かる立場です。3.11の震災の現実は、「地学教育の普及が身分の防災教育である。」と考えていた私に、「自分は校長として、子どもと職員、保護者の皆様に対して、その命と幸せを守る為の防災教育をしてこなかった。」という事実を突きつけられるものでした。そこから、私の防災教育、「未来(の災害)との闘い」は始まりました。

 学校にいる間に起きた地震に対しては、学校の組織力と日頃の防災教育により、子どもたちを守り抜きます。しかし、子どもが学校で過ごす時間は1年間の2割程度です。近い将来、首都直下地震や富士山噴火による災害という未来と闘い、克ち抜いていける子どもを育てる。その防災教育を実践することも私の使命と感じ、学校現場でも、そして、私に与えられたあらゆる機会を活用して地学教育と防災教育に取り組んでいきたいと思います。

               横浜自然史博物館.Virtual  館長 鷲山龍太郎

現在 横浜市立太尾小学校 校長    

関連紹介記事 横浜市のミニコミ誌URVANに紹介された記事     2000年読売教育賞受賞の記事 同紹介記事  16年度日私小連理科部会速報に掲載された鷲山の講演の要約

草稿集
わたしたちの横浜「横浜の大地」
理科の教育「地球について・身近な地域の地学教育を」
理科の教育「地域の地形をつくる流水実験」
理科の教育「二十四節気で季節と生き物の学習を」
科学(地学)推薦図書 平朝彦「日本列島の誕生」 アーサー・C・クラーク「2001年宇宙の旅」

2001年フィリピン海プレートの旅 ふじ丸から南鳥島を望む 
 科学技術振興機構のサイエンスレンジャーとして「ジュニアサイエンスクルーズ」にて講師として参加。ふじ丸にてグアム島から東京までフィリピン海プレートの火山列を北上する旅ができた。


2010年 箱根火山ヘリ空撮
 新シリーズ「箱根!神奈川の巨大火山」撮影のため、門田真人先生とヘリ空撮を敢行。2度の空撮で成果はあり。
 


2000年8月噴火中の三宅島に。目的は映像収録。
映像は、教育委員会「火山による土地の変化」に収録されている。

一面火山灰に覆われた三宅島。
単身噴火中の火山島に乗り込む、変わった小学校教員。全島避難はこの10日後。

東京軽石層の見事な露頭に戸塚で遭遇
 6万五千年前の箱根大噴火で、神奈川県域は軽石に埋め尽くされ、続く火砕流で焼き尽くされた証拠である。映像は、教育委員会「火山による土地の変化」に収録。

ビデオ「丹沢の化石サンゴ礁」撮影スタッフ
 様々な専門性のある皆様が門田先生のもとに結集し、ビデオ作りを実現しています。

「丹沢の化石サンゴ礁」が平成20年度全国自作視聴覚教材コンクールに「優秀賞」受賞。喜びの祝賀会。それぞれのスタッフが専門性を発揮しした成果です。

門田真人先生と授賞式会場にて。

謝辞

 このサイトのコンテンツの制作にあたっては、門田真人先生、神奈川県立生命の星・地球博物館の先生方をはじめ研究者と地学教育関係者の皆様、神奈川県の地学の探究と振興にご尽力されている皆様、神奈川県私立小学校協会理科部会、湘南ヘリライセンサーズクラブ、横浜市立北綱島小学校の合唱部の皆様をはじめ、南関東の地学教育普及、及び本サイトと鷲山の目的に賛同し、ご協力をいただいている皆様のお力によるものです。
 横浜自然史博物館@virtualは、「はこ」(建物)は存在しない博物館ですが、郷土神奈川県の地学教育の振興をめざす皆様とのつながりによってできている博物館です。そのことを実感し、厚くお礼申し上げます。